大当別川林道歩き(2)

takasare2005-12-01

 昼食後歩き出してすぐ、雪模様のモノトーンの樹間に異様な感じの屋根が見えて来た。林道脇とは言えこんな山の中にこんな大きな家屋があると、無気味さの方が先に立ってしまう。大きな山荘風の建物で、二階の窓の一つが黒い穴のように風を飲み込んでいる。無人の破れ山荘のようだ。その窓の下に大きな一枚板に「龍杉荘」と書かれている。覗き探検は帰りにして先に進んだ。長沢橋を渡った頃から道は少し轍が深くなり、周りの草も道にかぶりぎ味なってきた。橋が無く、ゴロ石とコンクリートブロックで作られた渡渉ケ所があったりで、乗用車は無理な感じだ。しかしRV車ならまだ十分走れる。しだいに林道は川と離れ始め、登りが顕著になって来た。谷を作っている両岸の稜線の上に奥の方の山が見えて来た。単調な道のためか早いペースで歩いて来たが、谷に迫り出した尾根を切り通した林道部分(写真)を今日の最終到達ポイントとした。上唇のような稜線の鞍部に反射板が見える。あの桂岳頂上から見えた伐採場所を林道側から確認したかったが、きっと前方の尾根の陰まで行けば見えるだろうと思えた。どっちにしても、あのゲートの鍵を借りられなければこの道からの桂岳攻略は時間がかかることになる。昼食後は陽もささなくなった重い雪空の下をわきめもふらずに帰って来た。龍杉荘は覗いてきた。広いワンルームがあり囲炉裏や横にした丸太を脚にした一枚板のテーブルがあった。外からは見えなかったが、玄関の内側部分はログハウス風になっていた。できた当時は建て主の趣に任せて造ったのだろう。とにかく今は廃山荘になってしまっている。夢の跡である。すたーとが遅かったのでつしまに着いて散会したのは3時半になっていた。