横津散策

takasare2005-10-10

  体育の日である。一週間天気が続くとどこも歩いていないことに強迫観念みたいなものがつきまといはじめ、居心地が悪い。明日、いつもの山行があるかもしれないが好天予報につい横津に行こうかなとつぶやいたら奥さんも行くと言う。昨晩の内にトントンと話がまとまって早朝から残り飯で握りを作り、りんごやトマトをザックにつめて8時30分出発した。
 横津への道は、ゴルフの人とアンテナ工事の車だけで、さすがこの時間は登山の人はいない。登山口のゲートも一番乗りだ。肌寒さの中身支度をして歩き出す。奥さんがいつものように朝飯を食わずに出て来ているのが気になるが、食い物は入っているのでかまわないことにした。家から見た時も袴腰の頂上部は曇っていたが、まだ晴れない。横津の上も雲があり見通しが悪い程では無いが、ガスっぽい。アスファルトの登りで汗ばんだころ、袴への分岐に着いた。意向を伺うと、「どっちでも」というのでまず様子見に烏帽子までと右にまがった。
 高原部の道は整備されているしゆるやかな下りが気持ちよく歩かせてくれる。ところが、奥さんは目がくらくらすると言い出した。「腹がすいているか、めがねをかけていないせいかじゃないか」といっても、まだ首をかしげている。第一湿原付近でりんごを食うことにした。一個食べ終わったら「おなかすいていたせいかもしれない」といってもう一個食べはじめ、食べ終わると「めまいが直った」と元気な声になった。烏帽子への登りから高原を俯瞰して笹の緑に紅葉した低木が点々と島のように浮かぶ。盛りには少し早いが、景色としては申し分ない。烏帽子に着いたら、袴腰が山頂を見せた。「行こう」と言うので、道付けの跡を見てもらうのもいいかなと足をのばした。少し急な昇り降りになるので膝を心配したが、あまり口にするとかえってがんばるので、ゆっくり行くことにした。烏帽子を下って袴腰への登りで振り返った時、鞍部北斜面の紅葉(写真)がきれいだった。烏帽子に目を上げると、二人の人が見えた。
 山頂10時30分。山の方は曇っているが、函館市街には陽が当たって明るい。笹刈りをしたアメダスルートの道もしっかり見せられた。あまり腹は空いていないが、せっかく作ったしせっかくの山頂だし握り飯を食べ、トマトを食べた。ゆっくりできたし、後続の人たちもいるようなので、下山を始めた。帰り道は5〜6組みの登山者に出会った。横津にも登るというので分岐から舗装路を上に向かうとこの道に子どもを連れたグループが歩いている。体育の日だからだろう。奥さんはいつも大沼から見ている横津最奥部のアンテナから今日は大沼を見おろし、西部スキー場のゴンドラ降り場を見おろしていた。
 帰り道、いくつかの家族連れに逢った。つまらなそうなお父さん。いやいや連れてこられた女の子。空元気の男の子。お母さんは元気だ。登り曇っていたから気付かなかったのか、ゲートから10分くらいの所の紅葉が見事だった。
 お母さんの膝が少し気になるけれどいい散策だった。