「やま竹」天童

takasare2005-10-02

 ここはこの旅行出発前にリストアップされていた店である。
 天童駅前を通り、奥羽本線に平行している道路に面している。きりっとした佇まいを感じる。店は車一台ぶん引っこんでいる。車は格子窓がある壁に直角にとめる。それだけなのに雰囲気がいい。駐車場に車が一台もないときは、流行っていない印象を与えるかもしれないが、車があって中に客がいそうだと入ってみたくなる…。そんな店である。
 中に入ってもその感じは続いた。二人の女性店員さんがてきぱき客に応対しながら、わたしにも短い言葉で、要領よく注文を聞き、新聞まですすめてくれる。美登利いらいはまりつつある鴨せいろを頼んだ。
 舌代には、剥き、挽き、打ち、茹でたての4たての九一蕎麦とある。緑がかった細めの蕎麦がだされた。香りもいい。水がよくきれてサラッとしたもりになっている。何もつけずに口に含むと、鯖の香りと味がほわっと広がる。舌触りが抜群にいい。細めの面が、鴨汁によくからまってとてもうまい。鴨汁もとてもコクがあり、冷たい蕎麦が、暖かい鴨汁で香りがさらにかもし出されているようだ。食べ進んでから、細麺がコクのある汁にまけてしまっているような気がしだした。麺がもう少し太くてもいいように思った。蕎麦湯も
吉里吉里ほどではなかったが、濃い目で鴨汁にとても良く合い十分楽しめた。