「カニカン岳」

takasare2005-10-03

朝6時15分頃KUさんをひろって秋晴れの5号線を北上した。森町辺りで前方の空が暗くなり心配したが
いつものコンビニで朝飯と、昼飯を調達するころにはそんな心配も無くなった。それにしても風が冷たくなりあの暑さが少し懐かしい。ピリカダムそばの道路は、カニカン岳への登山者のためにあるような道路で素晴しい。少し砂利道を走り、林道をわずか走った所に駐車場がある。8時05分着、誰もいない。
 身支度を整えて、出発。昨日の雨を考えスパッツをつけた。登山口までの道は、雨を含んで塗れている。
登山口からすぐ急な登りが始まった。赤土の斜面は濡れてすべる。先頭のYAさんがキノコを見つけては判別したり、倒木を見てはキノコを探したりするのでその時はチャンスとばかりに休めた。高さの合目標識なのか一合目二合目は早かったが三合目は遠かった。途中、YAさんが落葉茸を見つけ「食べたい人採って」と言ったので、すぐ名乗りをあげ、採らせてもらった。少し大きくなり過ぎて、傷みだしてもいたが大きいのが3つ、中くらいのが1つあった。KOさんKUさんはぼりぼりねらいらしい。私はぼりぼりより落葉茸が好きなので、今晩の味噌汁が愉しみになった。
 岩が多いわけでもなく木の根が邪魔なわけでもなく登りやすい登山道だ。花はめっきり少なくなった。代わりに食べられない茸、ツルシキミの実、マイヅルソウの実どちらも真っ赤になっている。どう考えても、マイヅル草のあの真っ白な花がこんな毒々しいまでに赤い実をつけるのかがわからない。ときどき私達の何かが触れたのか、潅木のくすんだ葉裏から無数の白い蛾が一斉に乱舞する。熊除けのホイッスルを吹きながら数日前の熊の被害を思い出した。途中、ボリボリが2ケ所で見つかりKOさんと、KUさんがそれぞれもらった。YAさんは見つけてくれて採らせてくれて、自分には何もないことになった。申し訳ない。
 五合目手前の旧金鉱跡への分岐を過ぎると台地状の尾根になり、前山を巻くようにトラバースしたのち最後の登りになる。足許の草が道にかぶって足場が不安だ。ガレ場で少しスリルを味わい、ロープ場では成るべくロープに頼らず登ろうとしたり登山を楽しんだ。
 頂上11時15分。山道一筋分のせまい頂上だ。下で思った程風はない。コンビニで買った思い思いの昼飯を食った。YAさんからチーズ、KUさんからみかん、KOさんからぶどうをもらった。私はトマトを持って行ったが、ナイフもなくわけられないので違う方向を見るようにして食べた。
 羊蹄山、昆布岳、尻別岳が見え、目を還せば大平山がしっかり見え、狩場の山塊がどっしりと座って見える。YAさんは久しぶりにスケッチブックを取りだして頂上の北はしに座った。KUさんは頂上周辺の植物観察に余念がない。
 12時20分下山。とても早いペースで降りた。急斜面を一気に降りたせいか膝が笑い出した。KUさんが休憩を要求しそれ以後はペースダウン。登りに見つけられなかったハツ茸が見つかり少なかったので私がだし取りにもらった。白い蛾を舞わせながら、それを突っ切るように歩いた。14時15分登山口に着く。
 クアピリカ(500円)で風呂に入った。今日の一番風呂だ。缶コーヒーを飲んで運転したせいか一回も眠くならず函館まで運転できた。