「吉里吉里」(2)天童

takasare2005-10-01

 「蕎麦前のあての美味しさは蕎麦の美味しさに比例する。」とこのごろ感じることが多い。そのきっかけが〈吉里吉里〉の蕎麦だったように思う。蕎麦前のあてがおいしのだから蕎麦がうまくないはずがないという先入観もあるだろうことは否定しないが。
豆腐の味噌漬をきゅうりでいただき、山菜天ぷら楽しみながらざる蕎麦に手をつけた。香り味ともに蕎麦が生きている。なんといっても舌触りがとてもいい。たれは豆腐の味噌漬のせいか、薄味に感じたが、ちょうどよかった。
 昨日で強いこしの田舎蕎麦に少し食傷ぎみだったので、月山で買った〈そばの旅ー宮城・山形〉でこの店を探した。その本には、十割蕎麦、全て手打ち手作りとあった。奥さんからすると店主も若い感じだが、しっかり取り組んでいることが伺えるそばになっている。蕎麦湯は重く蕎麦の香りの強い余韻を楽しめた。