「蕎麦小屋」仁山

 12::05分着。すでに満席。合席でき、もり蕎麦を頼む。「更科・挽きぐるみ」というのにも惹かれたが、まずはその店の基本としてのもり蕎麦からスタートすることにした。「松よし」の失敗がつい口を滑らせてしまった。「このもりはて手打ちでしょう?」「うちは全部手打ちです」。そういえばここには5〜6回来ているがいつも挽きぐるみとか田舎蕎麦を頼んでしまい盛りそばは食べたことが無かったかもしれない。
 せいろに盛られた蕎麦は、濡れている。水切れの悪さがあるのかな?と思いながらいつものように素で1〜2本啜ってみた。3口くらい噛んだところで口に蕎麦の香りがひろがり邪魔にならないこしとそば特有の舌触りが「おいしいそば」を決定付けてしまった。タレは辛目だけれども、蕎麦の味や香りを引き立てている。いつものようにわさびをつける、つけない、タレをつけないなどヴァリエーションを楽しんでいるうちになくなってしまった。最後も蕎麦の切れ端が、水に浮いているようなことは無く。おいしく食べられた。
 かけそばのおいしさも十分予感できたので、追加した。ピンポーン!だしがよく効いたから目のつゆにあのなつかしい蕎麦の味、香りが口に鼻にしみこむように伝わってくる。こうなると私の場合もり蕎麦よりおいしさを感じる。最後の一口まで蕎麦を楽しめる一杯だった。また行きたい。
 蕎麦湯はやや重で楽しめた。もり580円 かけ580円。「更科・挽きぐるみ」って理屈上どんな蕎麦なんだろう。食べている人のを見たら真っ白い更科蕎麦に見えたけれど…。