「一水庵」札幌中央

 秀岳荘の開店に合わせて函館を出発。予定通りだったが、買い物に時間がかかって12時を過ぎてから店に着いた。駐車場は一台分空いていたが、私の車は無理みたいなのであきらめた。路駐で待とうと思ってバックしたら、店の反対側に裏口へ行くような路地があり、そこに停めててもいいと張り紙している。情報どおり4台分の駐車可である。
 入り口を入るとすぐ店ではなく、奥へ進むようになっている。外の賑やかさを遮断するような作りで部屋になっていて、4人掛けの卓が3つに8人座れる大きな卓が一つある。私は一人なので8人掛けの方に席を見つける。その大卓には離れて4人座っていた。私の前では、赤と白の大きな模様のアロハの襟元を大きく開け、赤いバンダナをたたんで頭をしばった年寄りが身欠きにしんで蕎麦前の一杯をやっている。かっこいい。
 せいろを頼む。この店を取り上げた新聞の切り抜きがあり、それを読みながら待っていた。それには、つなぎ1.5の石臼挽き手打ち蕎麦とある。供された蕎麦は、細切りの緑がかった麺で量も少なくない。つけダレは辛目の汁で、細面のためつけすぎると絡みすぎるので少しつけて啜りこんだ。細い割りに舌触りがしっかりした蕎麦になっている。蕎麦湯もとろりとしていて辛目の汁に合わせながら楽しめる。せいろー700円
 大きなガラス窓で岩崖を模した庭を見せ、都心の喧騒を忘れさせてくれるひとときとなる。