「大台野そば」山形大台野

 羽後そば「弥助」で感動した後、東由利町の道の駅に車を泊めた。温泉に入り、レストランで一杯飲み、「飲んだ後は蕎麦」とばかりにそこの自然薯そばとやらを食べたが弥助の感動が薄れてしまった。
 翌日も早朝発車、象潟で蚶満寺辺りを散策、時間潰しに道の駅鳥海でまた温泉に入った。
 今回の蕎麦食い歩き旅行で味わいたい蕎麦の一つである、大台野蕎麦を目指した。鳥海山の広大な裾野の南側、八幡町大台野にその蕎麦屋はある。日向川に沿って鳥海山に入り込んで行く。道路は広く快適だが集落はどんどん小さく点在するようになり行き止まり感があって、とまった所は玉簾の滝なる当地の名所。少し歩いてその滝を写真におさめたが、大台野はさらに山の中らしい。少し戻ってもう一段高い台地に出るとそこに大台野集落はあった。集落の入り口のような所に案内図が掲げられていた。あった。「大台野蕎麦」
 探すまで苦労しようが、食べられれば報われる。電話番号も定休日も分からないままくるのだからたとえ
休みであっても、この旅行の無計画さからすれば仕方のないことと諦めもつく。しかし、細い道を進んである農家の前に行き、「スミマセン休業します。大台野そば」というベニヤ板にビニルをかぶせた看板を見た時はがっかりした。ここまで25?、「テレビにまで紹介された店なら、ほとんど一本道なんだからもっと里の近くに看板たててよ〜」である。
 大台野蕎麦は幻の蕎麦になってしまった。蕎麦の道はきびしいのである。