前後泊の東京を入れ四泊五日の四国駆け足旅行をしてきた。覚悟していたほどではなかったがやはり今どきの東京や四国は暑い。金刀比羅宮の階段、川越小江戸の街歩きでは汗の上に汗を着て歩いた。暑さに負けて句をメモしたものを失くしてしまった。思い出せるのはこの句のみ…。
 松山道後温泉本館で昔風の温泉の楽しみ方を体験してきた。二階に上がると指定された座布団に着く。浴衣が提供され階下の温泉へ。入浴後さっきの座布団で待つとお茶とお菓子のサービスがされる。落ち着いたらまた入ろうかと下の風呂へ…こうして何度でも温泉を楽しむという神の湯コース。普通の脱衣所からだけだと420円。神の湯コースだと820円だった。行く前は神の湯という特別な浴槽でもあるのかと思ったが、入る風呂は420円の人も820円の人も呉越同舟の湯舟だった。昔の庶民にしてみれば神様にでもなったかのような贅沢な風呂の入り方だったのかもしれない。
     神の湯に神の身ならぬ汗を洗ふ  未曉