城岱スカイラインの登り口から始まる尾根が、城岱牧場にぶつかるところは毎年大きな雪庇ができていてコース中唯一苦労するところだ。5Mほどしかない崖斜面だが、足先でステップを刻み立木を頼りながら胸までの雪をラッセルして登る。登るとそこは七飯岳頂上までの大斜面。3?の新雪の下のしばれた雪の面が滑って登りづらい。吹きさらしで寒い。山はまだ冬である。
 登り口の辺りでは雪間が見え始め、そこに福寿草の小さな花が一つ咲いていた。真っ白な雪の山を往復して最後に見た緑色の中の黄色。色があった。

   雪山の裾の雪割る福寿草   未曉