2010-12-10 ■ 季語閑語 あえて雪道を車で走る用もなく、雪掻きの心配も要らない日の雪は見ているだけで心安らぐ。まして今日のような風もない日の雪は…。 息止めて一片の雪つもるさま 未曉 夜、風呂帰り。空の低み地平は冬靄が黒雲のように見える。頭上に大円を描く暮れゆく空。寒さの吹き出し口のような三日月がある。濡れた髪に寒さを感じあわてて車に入る。一気に車のガラスが曇る。 月上弦しばれの征矢に射抜かるる 未曉