F氏に見せてもらった投句外の句の中に「いそいそ」という措辞があった。私も全く同じ心持ちで雨の中を会場へ来たのである。小さな事務所の衝立で仕切られたコーナーで句座が開かれた。
 私自身が句作りに迷っている最中に人の句を評価したり順位をつけるのはできれば避けたかったが、反面選んだり選ばれたり、順位をつけられたりするのも句座のアクセントというか大人の遊びとして必要かなとも思っていたので、不安だったが天地人を選ばせてもらった。
 俳句の作法にとらわれず感動感激が私に届いたものを選ぶことにした。特に兼題「師走」に対する思いにこだわって…。自分の句作りのスタンスとしても大切なことだから。
 来月は、兼題「新年一切」。どんな句が見られるか楽しみだ。参加者の句歴や意気込みは洒落や遊びの域を超えてしまっている。何とかみんなが平等に選ぶ体制にしなければならない。
 来月はそれぞれ俳号で参加することになった。「瓢駒会」という名前もついた。
 元教師がこんな楽しい遊びをしていて良いのか、この師走の夜に…。