台場山・大沼側コース

 いつもの峠下からのコースは、林道までの農道が除雪の真っ盛りで使うことが出来ず、大沼側から登ることにした。
 曇ったり寒かったり雪が降ったりと落ち着かない天気が続いていたが、今日は久しぶりに安定した青空が広がっている。しかし、寒い。
 駐車スペースから山に入る林道があるが、そこは何日か前のスキー跡しか無く、最初から林道を逸れるようにかんじき跡があったのでそれを辿った。いつもこの道を使っている人らしく確かなルート取りの踏み跡だった。それもやがて林道に乗り少し行くと、そのかんじき跡の主らしい人が降りてきた。「一時間くらい前に山には入って、峠まで行って来たよ」「あちこち樹を見てきたよ」と言っていた。大沼の人で、しょっちゅう来ている人らしい。台場山を外して我々も結局峠まで詰めた。そこからトレースを外れ、新雪歩きを楽しむことにした。Kubさんに先頭を変わって貰い、尾根上の夏道らしいが、気持ちの良い歩きになる。運動不足解消のためにもと少し速い登りをしてみた。すぐ息が上がる。木立が混んでいて展望は効かないが歩くこと自体が楽しい。少し高いところに出て台場山を見る。この尾根づたいではないらしい。入り口に戻るため歩いてきた林道に降りることにした。夏はきっと笹に覆われた上り下りできないような斜面を三人がそれぞれ好きなコースで降りてゆく。まるで子どもだ。林道に下りる2mほどの崖は、尻滑りで雪まみれになって降りた。
 台場山の入り口まで戻って昼。
 しばらく登山道らしき所の雪上を歩いたがせっかくの雪、ショートカットするべく雪斜面を直登した。急登に向かないスノーシューをだましだましつま先を雪面に射し込むようにして足がかりを作り一歩一歩登る。すぐ汗ばむ。やっと尾根に出た。勾配は楽になる。尾根上に最短コースを採りながら雪に私達だけの踏み跡を伸ばし、台場跡に着いた。登り40分。帰りは20分で入り口に着いてしまった。

 展望無し、冬だから花も動物もないしYamaさんには生憎鳥の姿も無い歩きだったが、私には初めてのコース、峠下コースより新鮮で楽しいスノーシュートレッキングになった。
  寒木や枝に離れぬ雲衣   未曉