同窓登山、毛無山秋の山行をした。今季最後かと思うほどの快晴である。台風余波の強風で紅葉は落ちてしまっていた。期待していた山頂部ブナ林の黄葉は二週間も遅かった感じで裸木の林でしかなかった。
 大石の沼に回りこむトラヴァース路に朴の大きな落葉がびっしり敷き詰められていた。朴落葉はその大きさのゆえに伏せているかのように思え、もしかしたらその下に自分を待ち構える目さえ感じる。
    雑兵の待ち伏せるごと朴落葉   未曉
 一面の落葉は路面の様子がわからないので急斜面の下りは不安になるが、おおかた足裏に柔らかな絨毯の感触をあたえてくれる。その色もまた絨毯然りである。
    山道に落葉溢れてなだれけり   未曉