山の行き帰りに立ち寄ることの多い福島町の道の駅にある「手打ち蕎麦・おふくろ」という看板が気になっていた。黄にはなっていたが行程のの途中だし、時間的にも立ち寄れないことが多く「なにかの時に…」ということにしていた。29日は絶好の機会だったので千軒から10分道の駅まで足を伸ばした。
 国道端の道の駅から一本山側の道路に出る。商店構えの家が多く歩道もブロックがきれいに敷かれている。人通りは少ないが明るい町並みになっている。右折して100Mも行くと「小料理 おふくろ」と言う看板が掛かっている。夜は居酒屋風になるのかもしれない。
 入ると右に和風のカウンター。椅子はバーカウンター風の高い丸椅子。左に8人掛けの正方形のテーブルがある。客は居なかった。メニューはなく短冊が壁に貼られている。もり、ざる、かけ、天ざるともう1、2品しかない。もりそばを頼んだところに小さな子ども連れの家族が入ってきた。なじみの客らしい。
 出されたそばはなかなかのものだった。つゆ無しで食べると口の中で蕎麦がしっかり味わえる。きっと二八だと思うがそばの味と香りが主張出来ている。私としては、歯ごたえがやわらかく角が立っていないため歯触り、舌触りという口当たりに不満が残った。つゆも甘い。茹で時間や締める水温で違ってくるのではないかと思った。そばにもちもち感などと言う食感を期待する客が多いのかもしれない。
 小料理で店を構えるだけあって料理としての基本がしっかりできている蕎麦だと思った。私の好みから云えば福島町では「千軒そばの店」よりも「おふくろ」になる。