絶好のドライブ日和である。考えていた蕎麦の花見に出かけた。千軒蕎麦の会の花鑑賞会が来週とのことだが来週は天気も良くないし、予定もあるので先に見てしまうことにした。
 新聞記事を元におおよその見当はつけたが、聞いた方が早いと思い「千軒そばの店」で聞いた。元の千軒小学校の裏手のようだ。道が細くなり不安になって菅を干していたおじさんに尋ねたら通り過ぎてきたらしい。200Mも戻ったら駐車スペースらしき場所の奥に白い畑が見えた。頭のどこかに幌加内の蕎麦畑があったらしく見逃したようだ。それでも近づいて全体を見ると小学校のグランド5つ分くらいはありそうだ。
 上辺を見ると白く見えるが満開にはほど遠く、白い花が風に波立つと茎や葉の緑が勝って見える。花の白に薄められた緑が奥の小高い山に靡いて行き堰き止められる風の繰り返しを見ていた。
 きっと5日の鑑賞会に備えてだろう、草刈りをしていたおじさんに話を聞いた。「花はまだまだだ。植える時期が雨で遅れてしまって…」「もっと背も高くなるし…」「今年の天候だばぜんぜんよ」と言って傍らの小さな芋畑を手で掘った。収穫は無かった。遅れてはいるが蕎麦の方は元気だ。
  蕎麦畑や雲の影追ふ白き風     未曉
  粧ふに山ととのはず蕎麦の花    未曉