乙部岳(1)

今日、乙部町内を探訪後解散する人たちと、散歩中の寺島町長の見送りを受けて光林荘前を出発した。山の会も総会後の登山も残留組の方が多くなり今回の乙部登山は5人、淋しくなった。頭の上から西の方は青空で雨の心配は無いが、向かう山方向は昨日までの大雨で吸えるだけ吸った水分をはき出しているかの如くガスが深い。青空の下の波も、流れ込んだ川水の土の色をして高く大きい。
 乙部岳は二回来ているが二回とも姫待峠コースなので登山というより舗装道路のハイキング感覚だった。情報によると歯ごたえのある初級者コースという話だ。頂上だけは踏んでいるので登山としての乙部岳を経験したい。しかし、昨日までの大雨を考慮して今日は沢コースを使わずに、帰路として予定していた尾根コースの往復になった。駐車場は誰もいない。ガスの中静かな登山になりそうだ。
 7時出発。杉の人工林を行く。杉落ち葉が足に優しい。しかし、すぐ急登が始まる。この二週間ほど登っていないので息があがる。Yamaさんのツルアリドウシやジガバチソウの撮影タイムに救われる。雨の影響で少し滑りやすいが歩きやすい道でリズムが整えやすいことにも助けられた。何よりも厚いガスがきっと夏の陽差しをさえぎってくれているのだろう。沢コースとの連絡路分岐(3合目あたり)でベストを脱ぎ、水を飲み昨夜貰っておいたブランデーの入ったケーキを食べてようやく本来の調子が自覚できた。