娘たちが住んでいる近くに与野公園と言うところがあり、大きなバラ園がある。もう終わりかけていて、園丁さんが熟れたような花を棘に刺されながら剪り落としていた。朝の散歩時間、そして日曜日いろいろな人が歩いている。花びらを拾っている若い女性、友達同士、花に目を預けながらうわさ話に夢中の中年女性、キャップの鍔で風を切るように颯爽とウォーキングしている人…。散歩で連れてこられた犬もいる。一様におとなしい。もしかしたらバラの香りに花を撃たれどこか狂わされてしまったのだろうか。
  触れる手の熱きや薔薇の花言葉    未曉
  薔薇園の棘を残して終わりけり    未曉