当別丸山・同窓登山(2)

 第2回目の同窓登山は予定していた大千軒岳ではなく、当別丸山になった。新しくShinちゃんが加わったからである。Shinちゃんと言っても子どもではない。同じ年である。高校時代の呼び名で、50年ぶりくらいにあったその日からそのまま50年前の呼び名でお互いに呼び合っているだけの話である。「おかしくない?」とわが奥さんは言うがそれ以外で呼ぶ方がおかしい気がする。彼もあまり山登りはしていないというので手がるに登れる山としてはちょうどいい。
 体育の日、天気予報も良いので他山者が多いかと思ったがそうでもない。2台の車で集まったトラピスト奥の駐車場はいつもどおり静かだった。ただ、ゲートは開けられていた。祭日なので墓参の人のためにあけられているのだろう。
 ルルドへの石段が曲者で、つい登りやすいので急いでしまう。みんなの息が上がり、2/3を過ぎた辺りからスピードが落ちた。ルルドでいつもの修道士さんが掃き掃除をしていた。三人の初老の外国人が展望台にいた。聞くとアメリカ人ということだ。登山炉に入る。前をさっきの修道士さんが歩いている。Shinちゃんが初めてということなので案内しようと何気なく修道士さんの後を就いて鎖を越えたら、「そこからは入らないでください。標識に従って登山路を歩いてください」といわれてしまった。まあ仕方が無い。登山の開始である。(つづく)