朝、生ごみを出そうと外に出たら、小学生が歩いてきた。年寄りばかりのこの通りが近頃通学路になった。きっとどこか近道に繋がっているに違いない。在勤中は耳が痛いほどに感じた子どもの声だが、このごろはなんとなく心地よく響く。ましてや挨拶などされると、こっちの声も弾んでしまうほどだ。
  登校児のあいさつ白き息になり  未曉
 年末、台所の棚を整理していた奥さんが、昨年中国成都で買ってきた「香棘醤」を見つけた。一回使っただけで忘れていた。もらった味噌だれに入れて風呂吹き大根を食べた。それなりに美味しいが、風呂吹き大根の素朴さが失はれたような気がした。
  ふろふきの味噌に中国辛味かな  未曉