三角山

takasare2007-08-02

 週前半は、夫々都合があって動けず、週後半は悪天が予想されて山行はあきらめていた。しかし雨予報の木曜日はそうでもなくなったらしい。そこで雨も覚悟しながら近場を考え以前から懸案だった「三角山頂上標識設置」にした。
 三角山は、袴腰登山道、アメダスコースのちょうど中間点にある小高い889Mのポコである。歩いていると南側だけに開けたただの通過点にしか過ぎないが、袴腰の頂上から見たり、大野平野辺りから見ると明確に三角錐状に頂上を空に突き出している山である。25000分の1の地図上にも標高は記されている。7年前初めてアメダスから胸高の藪を漕いで登りついたときに、小さいながらも立派な頂上標識があったのに驚いた。二枚の板を三角形にし、赤い地に白いゴシック自体で書かれていた。あまり背が高くない桜の根方に立てかけられるように足を地中に埋めていた。
 頂上らしく少し広くなっている。頂上だから、そこを過ぎるとくだりになる。この道がすばらしい。まるで公園の中の道のように木漏れ陽を浴びて柔らかな枯葉の道を歩くひと時は、登山の途中を忘れさせてくれる。今まで登ってきた体に、この下りは本当に優しい。ちょうど中間点、登りでも下りでも腰を下ろし水を飲み一息入れる場所になる。そういう意味でのこの三角山は袴腰登山のターニングポイントでもある。
 登山の中で休むことが大好きな私にとって、大切な三角山の頂上標識が壊れ始めた。壊れだすと見る見るうちに形を失い用を成さなくなってしまった。みんなで苦労して笹刈りをして再開させた道にこれではみすぼらしいと2004年思い付きで小さな頂上標識を作った。しかし、彫が浅かったのと塗料がホビー用だったのですぐ字がくすみ色がはげて、かえって景観を損ねるものになっていた。袴腰の頂上標識に続いてこれも作り直そうと思っていた。
 悪天予報はどこへやら暑くなりそうなと感さえする。林道はこの前の豪雨で荒れていた。Yamaさんの車は時々4駆に切り替えて走行する。
 アメダス登山口に着いた。そこには立派な標識が建てられていた。「袴腰岳登山口」と厚い板に黒字で掘り出された板がどっしりと太い二本の支柱に掲げられていた。道有林、サンモリッツクラブと銘打たれていた。道管轄の公園になり、そのための手が加えられたということだろう。「もしかしたら5月に建てた袴腰の頂上看板は取り外されたかもしれない。」そんな気持ちがふとよぎった。今まで第二登山口と呼ばれていた辺りも、重複する林道を登山道の一部に組み込む発想で丁寧でしっかりした標識が撃たれていた。第二登山口には「袴腰岳登山道」の標識と下山のためのアメダス口を示す標識が立っていた。このほうがわかりやすいかもしれない。
 歩き出すと、プロが刈り払った道になっていた。最初のうちは笹が少ないので目立たないが、三角山の手前の笹原は見事な道になっていた。見通しがよく今までとは違う山に登っている印象さえ覚える。暑い日差しだが、この広い道を風が通ってくるようだ。なんか違う、なんか違うとと思ううちに三角山に着いた。三角山登山口に合ったような立派な頂上標識は無かった。作ったことが無駄にならずによかったーと思いながら、私が作った以前の汚い標識をはずし新しいものに付け替えた。小さいが、色や書体も、サンモリツツクラブが作った標識と似た感じになっている。