蝦夷編 釧路「竹老園」

takasare2006-10-17

  函館丸南の流れを汲むということと、緑色の蕎麦を出すという二つの理由で、手打ちではないけれど寄ることにしていた。また、道東では東屋総本店として多くの分店支店を持つ蕎麦の老舗でもある。釧路のあちらこちらに「東屋」を名乗る蕎麦屋があった。
 探す手間は要らなかった。時間つぶしに釧路港の秋刀魚の水揚げを眺め、撮った後まだ時間があったので春採湖に行くことにした。小さな湖畔の駐車場に停め、そこから地図で探し当てた博物館に行こうとしたら見つかった。開店前なので博物館を先にした。
 11時半店に入ったら、客が一杯入っている。もりそばを注文して店内を見回したらテーブルの上には目にも鮮やかな緑色の面がおかれている。明らかに自然な蕎麦の緑ではない。クロレラが入っているということだ。私も蕎麦の色は?解き枯れると確かに緑としか答えられないような気もするが、道東の人はきっとこの色を蕎麦の色だと思っているに違いない。
 出されたもりそばは、色の印象が強く味も香りも蕎麦とは程遠く感じた。冷麦を食べている感じになった。こんな張り紙もあった。「お座敷を希望される場合別料金をいただきます」。達磨のもりそば890円、安曇野「翁」900円を考えれば良心的かもしれないがスケールは比べようも無い。道路っぷちのテーブル席で十分な蕎麦である。あの丸南の蕎麦の味はどこへ行ったんだろう。