猛暑の庄司山(2)

takasare2006-08-16

 椴林の、空気さえも涼やかな絶好の休憩ポイントは通り過ぎるだけになった。さっき休んだ所から一登りだったので休むわけにもいかない。しかし、ここは尾根に登ってしまった地点なので傾斜は無くなる。いわゆる馬の背である。この庄司山は標高が低く馬と言っても首が短い馬なので、登りに関しては楽になる。笹はきれいに刈り分けられているが、高い笹なので風通しが悪い。明るく眩しく、暑い中をとにかくがむしゃらに進んだ。休憩ポイントは首の付け根の林の中だ。水筒の水を、空になったペットボトルに入れ、また半分近く飲んでしまった。
 頂上までの登りは木立の中をいくので陽射しがないだけ楽になる。写真を撮る余裕がやっと出てきた。頂上は木陰が無い。明るく眩しく我々を迎えてくれた。暑くて座る気もしない。早いけれど飯にしようと言うことで座ったら、アブに背中を刺された。汗がアブを呼ぶのだろう。結局立ったまま握り飯を食った。頂上だけあって風が感じられる。おかず代わりに小さなタッパーにびっしりつめてきた我が家のミニトマトがうまかった。片手に握り飯片手にペットボトルを持って立って食っていたら、いつのまにか水を飲んでしまっていた。残りは水筒の底にあるだけの水だ。Yaさんの背中に留まったアブを憎しみを込めて私のタオルではたき殺してやった。暑いと暴力的になる。Yaさんは背中が痛かったかもしれない。
 馬の鼻面を降りるように南面の急斜面を下った。下りに弱い私だが、路面が乾いているので靴底をしっかり地面に圧着させることだけ心がけて急いで降りてみた。案外うまく降りれる。緩斜面になって、ここの道特有の浮石が出てきてからは少しスピードを落としたが、降りる緊張感で暑さを忘れるようにして降りた。登りと逆方向から入山ポストに着き猛暑の山行は終わった。しかし、猛暑だけはまだ続いていた。
 三流政治家はやはり四流政治家になっていた。暑苦しい。苫小牧は逆転サヨナラということだった。この勝利はいつ負けてもいい道を作ったような気がする。その分涼しい。