狩場山(1)

takasare2005-08-24

 長い間登りたいと思っていた狩場山に登ることができた。
 「姿気高き 狩場山…」の校歌を持つ島牧小中学校に新卒で着任し、校庭でその山を仰ぎ見て(登りたいな)と思ってから37年が経っている。
 登りたいと思いながら、一人では登れないのに回りに意思表示もしなければ、準備もしない時期。転勤し遠くなって希望を隅に追いやってしまった時期。そして登る準備ができ、下のキャンプ場で一泊して挑んだけれど雨で断念した昨年。今日は積年の思いを晴らすかのように快晴である。そして終日快晴が約束されている。
 3時起床。4時出発。YaさんKoさんとの三人。あれほど楽しみにしていたKuさんは、東京からお客さんが来ることになったとかで残念。予定より早く7時20分には登山口に立つことができた。
 すぐ少し急な上りで始まった。ゆっくりのペースで先頭を歩いていたが、倒木で道をふさがれたとき後ろのYaさんが迂回路を見つけ先頭になった。ペースが上がった。Koさんが苦しそうなのぼりになり、それにあわせて私は楽に登った。早いペースのYaさんに手繰り寄せられるように、休み休みしながらも第一花園に着いた。エゾカンゾウ、ハイオトギリ、ツガザクラがまだ咲いていた。雪解けが遅かったようだ。花園が荒らされないように登山道が上部を巻くように作られていた。花園を覆うようにそびえる南狩場に向かう。這松の根、大きな岩が、高い段差を作ったり踏み場を無くしたりしてしまう。おまけに枝が低く腰を伸ばして歩くと頭に当たってしまう。そして、このあたりから熊の痕跡が目に付きだした。三人だと恐ろしさを感じないが…。ましてや、下のほうから女性の声が聞こえてくる。われわれだけでないと思うと、熊にお目にかかりたいなどと大胆なことまで考え出す。瑠璃色に輝くツバメオモトの実を写真に収めて樹間を抜けると、南狩場の岩頭の直下に出た。(写真)
その向こうのなだらかな斜面に沿って目を上げていったところに、狩場山頂があった。