2019-01-01から1年間の記事一覧
夕刊を取ろうと西空を見たら、当別丸山、桂岳から二股岳への稜線が、赤紫の夕焼けに暮れゆく今を拒んでいるように低かった。 西山の泣き腫らすごと秋夕焼 未曉
産卵の歓喜谺す鮭の峡 未曉
小諍ひ枕を去らぬ夜寒かな 未曉
引く雁に水漬き溺るる大八洲 未曉
プロローグてふエピローグ蝦夷の秋 未曉
一昨日は前世か夢か大洪水 未曉
冬近し山野原姿へ還りなん 未曉
蔦紅葉杉の真直ぐをことさらに 未曉
蔦赤く風描きとめて高架壁 未曉
来年を言ふ軽はずみ冬近し 未曉
この星に微笑みの国秋夕焼 未曉
朝寒や身体ほぐせばほきほきと 未曉
野良馬と呼ばれし命冬隣 未曉
二代目の出来て新蕎麦フォント文字 未曉
我が町の木の実我が物ガキの時 未曉
日照雨降る末生りトマト濡れただけ 未曉
茫茫の草に秋川音ばかり 未曉
秋雨や下五未完のインク切れ 未曉
露草の小さきに溢る水の色 未曉
この道を来てこの道の薄紅葉 未曉
走り蕎麦一人合点の一人席 未曉
栗拾ふ毬に守られし幼き日 未曉
とりかぶと根に毒花に水の色 未曉
訊ぬれば相応し蝮草の実と 未曉 https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/takasare/20071025/20071025002211.jpg
母樹の陰出でて木の実の風まかせ 未曉
亡くなった兄が学生の頃、夏休みのアルバイトにジャガイモ掘りに行ったことがある。向こう端が見えないほど長い畝を汗にまみれ黙々と選別しながら掘っていく仕事は単調なだけに相当つらかったようだ。昼飯にはそのジャガイモだけが山ほど出された。兄はそれ…
そば祭今年も来たよ好きだよねぇ 未曉
あちこち蕎麦の食べ歩きをしていた頃は幌加内や弟子屈、札幌のオータムなんとやらへ二、三杯の蕎麦のために車を走らせていた。その蕎麦食べ歩きに飽きたわけではないが、蕎麦を食べ歩く時間も距離も短くなっている。美味しく蕎麦を食べさせてくれる蕎麦屋さ…
豊の秋引き残されし草もまた 未曉
探さねばならぬ若さや秋の空 未曉