春雷

 大船川の中流「ひろめ荘」に泊まった。句会、温泉、宴会、吟行句会からそのまま二次会…といつものごとく我が瓢箪句会らしく夜は更けた。そしていつものごとく汗とのどの渇きで目が覚めた。ごそごそ枕元の水を飲む音で同室の十帆さんを起こしてしまった。5時半という時間を確認してまた寝ることに。私はいつもの起床時間6時まで待って朝の温泉へ…予報通り昨日と打って変わっての風雨。誰もいない大きな浴槽に手足を伸ばしていると十帆さんも入ってきた。結局私が起こしてしまったようだ。雨が小やみになった。露天へ出た。温い湯に入ったとたん、稲光が走り雷が鳴った。裸で雷に晒された。重曹泉の透き通ったお湯に臍が歪んで見えた。今日は、帰るしかない。
    春雷や露天湯に臍透けて見え   未曉