秋、ジャガイモを分けて貰おうと浅井さんの家に行ったとき久しぶりに厩に入った。今は納屋というか物置として作物や農具が置かれている。娘と浅井さんの孫が同級生だった関係でおつきあいするようになったころこの厩でおじいちゃんが年老いた道産馬を世話していたのを思い出す。その道産馬もおじいちゃんも農業の第一線を退いてはいたが冬、時折、我が家の裏(今江差への高規格道路になっているが)当時は農地だった所を戯れるように馬橇を走らせていたのを思い出す。今はおじいちゃんも馬もいない。
    道産馬も農夫も余生馬橇駆る   未曉