雪掻き

 重い雪がどっしりと降った。憂鬱な朝が再び始まってしまった。道東の大雪に比べれば不平など言っていられないが、「せっかく消えたのに…」「どうせすぐ解けるのに…」と愚痴をこぼしながら汗をかく。運動不足を補うなどという美辞は微塵も出てこない。今年の暖冬、少雪の仕返しのような雪に「これで終わりだろう…でも、まだ三月上旬だし…」と怖れのほうが先に立つ。
     天に唾する如く雪抛る    未曉