久しぶりのような気がしてすっきりとした青空を好ましく見ていたら突然凧を思い出した。立体凧である。昔教材に凧揚げを思いついて調べている内に教材化そっちのけで面白くなり、立体凧を作ってしまったことがある。安定感があり、直方体の風情も何も無い凧だったが実によく揚がった。低い堤防を越えれば日本海という学校のグランドだった。
 空の凧も、糸で繋がれた地上の私も小さかった。
   糸出せば凧の孤独の高まれり  未曉