吹雪

 俳句など無縁の学生時代の遊び仲間が、45年を経て退職後ひょんなことから月一で飲もうということになり、酒だけでは長続きしないから俳句という車輪も持とうと、名づけて瓢箪句会が満四年になった。飲むのはみんな酒歴は長いので簡単だが驚くべきは月に三句の句作りを一人も欠かさず果たしたということである。そして更に驚くべきは俳句道に精進を怠らないことである。両輪にしたから長続きしたのではなく車輪を回す努力を怠らないか四年も続いたのだろうしまだまだ続きそうである。心配なのは酒の方の車輪も回転も衰えないことだ。
 深夜、車座になってコップ片手にまじめに俳句を語り、政治を語り、日々を語る姿は若い!真面目な人が遊び心に徹して集まるので本当に楽しい会になる。
 今回は初めて「袋回し」という座を持った。「五分で一句は無理だ」とか「一句できたから飲んでもいいんだな」とか文句を言いながら「袋回し」を楽しんでいた。ホテルの外は今年初めての吹雪が吹き荒れていた。
   吹雪く夜の袋回しに季語溢れ   未曉