イカ刺

 帰省した娘を椴法華へ連れて行く。義母が朝獲れのイカ刺しを作ってくれていた。
   笊盛りの義母のイカ刺し浜昼餉   未曉
 イカゴロを棄てに築港に出ると頭の上に海猫や烏が群がってくる。ゴロをコンクリートにあけると頭の上から脇の下から一斉にくちばしをのばす。たちまち跡形もなくなってしまう。海猫の幼鳥や烏は後ろに追いやられて食いっぱぐれてしまう。
   海猫漁る棄てイカゴロの匂ひまで  未曉