シモヤケ


  シモヤケにシモヤケ重ね遊びし日
                     未曉            湯沸かし、洗面器、ミカンの皮。熱い湯の中でほぐれてゆく痛痒さ。今晩は痒さでつらいだろうけれど、ストーブの脇で焦げんばかりに乾いているぼっこ手袋が明日の遊びを誘う。外遊びに命をかけてでもいたように、家の中にいることは考えなかったあの頃。
   シモヤケの記憶を皺の覆ひけり    
                     未曉