橇遊び


 再び我が家の雪捨て場に雪が半円錐状に積まれた。早速向かいの四兄弟が橇遊びに来た。カメラ片手につき合った。
 私が三人兄弟の末っ子のせいもあるが、末っ子の行動に興味がある。お兄ちゃんたちは一応親切に橇をおさえてやったり、危険を回避すべく気を配ろうとするが彼は「いいから!」といって自分でやろうとする。すこし無鉄砲さの伴う遊び方で自分の存在をアピールするのである。
 今日も最初に腹滑りをやり、兄ちゃんたちがそれをまねし始めると次はいきなり滑りの出だしを前転から始めたりする。私が母を味方に存在価値を認めさせようとしたのに比べれば、ずっと頼もしい。
 私が引き上げてからもしばらく遊んでいた。雪が光る中に子どもの声が聞こえるのはいい。
  兄ちゃんよりすごい一瞬橇遊び   未曉