2012-01-20 寒三日月 季語閑語 私が椴法華小学校に赴任して最初に受け持った子の通夜があった。45歳である。 人なつっこさをどこかで我慢しているような女の子だった。校舎に付属していた親戚の用務員さんの住居で帰宅までの時間を過ごす子どもだった。記憶が定かではないが受け持っていた頃母親を亡くしている。母親を失った10歳の女の子にどれだけ寄り添ってやれたかも記憶にない。長女だったはずだ。通夜の遺影に向かって頭をたれた。 その彼女が成長期にある二人の息子を遺して旅立った。無常と言うしかない。 四十五で切られし生や寒三日月 未曉