まさしく歳時記どおりというべき小春日和の一日となった。絶好の小春日和と思いながら日がな家の中にいたのでは絵に描いた餅だが、気持ちが良いことはまちがいない。忘れたことも忘れてしまう…
   枝垂れ葉の落ちるを忘る小春かな   未曉
 風呂帰り、春の夕べように灰桃色に霞む西空を「しばらく見られなくなるなぁ」などと車を走らせていた。我が家に向けてハンドルを東に向けた途端フロントガラスいっぱいに満月が飛び込んできた。
   終止符に月小春日の暮るるかな    未曉