初雪の端山に沈み点睛生る    未曉
    点睛や端山初雪沈めけり     未曉
支柱に支えられて倒れるべき向日葵が立っている。大きな花が枯れて地面に面を向けて垂れている。突然小鳥が二羽襲うように飛んできて止まり、軽業師のように逆さになったり、首を180°ほども曲げたり、枯れた顎にぶら下がったりして実を啄み出す。嘴で器用に中味だけを取り出して食べる。その間目は辺りを見るのに忙しい。見ている私が少しでも窓に近づこうと動くとぱっとどこかへ飛んでいって仕舞う。こちらが置物の幼に動かないとまた戻ってきて嘴も目も忙しそうに動かし出す。冬めく庭の朝、忙しいというか落ち着かないというかそこだけ音のない騒がしさが繰り広げられる。
    小鳥来て時動き出す実向日葵   未曉