袴腰岳
しばらくぶりの袴腰赤川ルートである。アメダス口と第二登山口の間に道路の損壊部分があったが、4躯の威力で乗り切った。
登山口からトラヴァース路を二段上ると平坦な樹林帯に出る。新緑の木の葉が風に揺れ、それに伴って揺れる木漏れ日を浴びながら歩くのは気持ちが良い。チゴユリ、ツボスミレなどのスミレ類、ツバメオモトなどをカメラにおさめながら…。
そこから一段上がると「桜休み」の桜が迎えてくれる。もし、ここの桜が迎えてくれたら…、というのが今日の登山目的だったが桜は花時を終わっていた。
峯桜蘂の紅きを愛でにけり 未曉
しかし、一休み後50M程登った所にまだまだ十分見応えのある花を残している桜があった。山は高度が違うだけで季節を変える。
三角山を乗っ越し、登り返しが始まる頃から木陰が少なくなり暑さが汗になって吹き出し、それに、虫が寄ってくる。すぐ喉が渇き給水が多くなったことで夏山登山になったことに気づかされる。
頂上、11時40分。展望は全体に霞がかかっているようで、シャープさがない。初夏特有の山頂からの眺めだ。駒ヶ岳も靄の向こうにあって青味を濃くしてかろうじて空にその輪郭を保っている。
山頂に立てば吾も彼の青嶺かな 未曉
ゆっくり登山ゆっくり下山だったがどっぷり汗をかき沢山虫に食われての歩きだった。
帰ってからの湯上がりの風がことさら爽やかに感じられた。