遊楽部川が大きく蛇行するところで車窓から鷲の姿を見つけた。車を停めて近づくと足元の急斜面の木立から沢山の鷲が一斉に飛びたち川を越えて対岸の斜面の木立に入ってしまった。だれか撮れただろうか。遠くになって終ったがよく見ると、裸木の林の中に動かぬ鷲が紡錘形に見える。大きな景色に合わせその中で見ると、上昇気流で空高く舞うもの、低空を落ち着かぬげに行き交うもの、流れの上に張り出した枝で動かぬものなど様々な鷲の姿がある。近くを過ぎった鷲に鋭い眼が見えた(ような気がした)それぞれが厳しい眼で外界に向かっているのだろう。
  鷲の眼の枝を動かぬ鮭の川   未曉
  峰の雪運び来たるや尾白鷲   未曉