まだ下のゲートが開いているというので初冬の横津を歩いた。除雪が上のゲートまで入っていた。路面にへばりついた雪がアイスバーン状態になっていたが快適に慰霊碑横の駐車場まで車で行けた。調子に乗って烏帽子までと思ったが、最終レーダーからの道は雪が深く、膝上のラッセル100M地点前進を断念した。「鳥雲」表紙用に樹氷を撮りたかったが無理は出来ない。
 横津の頂上付近で大小のできかけの樹氷が、それぞれ自然に逆らわないたおやかさで雪を身にまとい、この山上の極寒をしのごうと準備しているのを見た。できればエビの尻尾などと外見を想像して狙っていたが樹氷の内面を見せてもらった。
  たおやかに生命を曲げて樹氷群    未曉

 今日は暖かかった。日が昇るにつれて貼り付いていた雪が弛み落ちる。たわんでいた枝が元に戻る。
  青空に枝戻りけりしずり雪      未曉