そういえば街が遠い生活になった。その象徴がこの窓外の枯野と言える。
  街に出ぬ日を数えたり枯野雨   未曉
 夜寝るときに窓の外を見て驚いた。いつの間にか雪景色になっていた。やはりこの景色を見なければ冬になった気がしない。反面もう戻らないんだと言う覚悟もしなければならない。雪は静かで冷たい。いつの間にかそこにいる。
  音もなく窓外すべて雪世界    未曉
 音消して向こふを消して雪の降る 未曉