俳句サークル十一月の兼題は「菊」。豪華絢爛に作られた菊も良いがやはり菊と言えば野菊がいい。図鑑で調べれば薊やハンゴンソウ、セイタカアワダチソウもキク科だが季語の「菊」からははずれそうだ。せいぜい「野紺菊」「黄金菊」「友禅菊」くらいか。「野菊」の方が季節感が強いかもしれない。
 蝦夷山麓に並んでいる石仏には野紺菊が似合う。
  野紺菊野仏めぐる風の色    未曉
 今年の十五夜は十月三日。もう野花がない。だから野紺菊をまとめて供花の下辺を飾った。
  花房にして野紺菊月の供花   未曉