いつもの椴法華往復の日。下海岸の道路を東に向かうと次第に空の灰色が濃くなり恵山が見える辺りから海霧が密度を増してきた。今の時期函館が晴れると噴火湾は海が霧を生む。この辺りでは「海霧(がす)かぶり」という。海霧に覆われた人の受け身の形での表現だが、遠いところから見るとそこだけ布団を被されたようにすっぽりと海霧に覆われる。
  海霧(がす)かぶり漁村の空の活火山   未曉
 兼題「夏料理」
  菜箸に軽く盛られて夏料理        未曉