発足

 縮刷版刊行委員会が発足した。金が無い。青雲時報以外の資料が無い。活動の場所が無い。無い無い中から立ち上がった。77歳の顧問、65歳が二人、64歳が五人、62歳が一人、61歳が一人、女性は58歳と大学4年生の二人という12人になった。見知った顔が多いが、久しぶりの人もいるし、青雲時報を作ったという共通点だけで参加してくれた大学生には異様な老人集団としか映っていないと思われるので、自己紹介をすることにした。そうだ。若さも足りない。
 しかし、有り余るものが自己紹介の中からあふれてきた。情熱だ。この年になって気恥ずかしさを覚えることなく使えるほどに参加者の言葉の端はしに情熱を感じた。今回は欠落号探しをしなくてもいいことや印刷技術が進歩しているせいで仕事量が少ない。空回りさせられないなと心配になるほどの情熱である。
 顧問のT先生が最後に言った「お互いに健康に気をつけて刊行させましょう」と情熱とのバランスを隠れたテーマとしておのおの抱えながら、来年の3月目指して楽しい発足パーティーになった