昨夕、赤光社展を観に行った。知っている人も何人かいるので身近な感じがする展覧会だ。ゆったり鑑賞できる。
  展覧会余韻を濡らす夜の雨    未曉
 その後、夫婦で大門に出てくると寄ることが多い「まつ本」で、天丼の夕食にした。カウンターのすぐ前に53年前から使い続けている冷蔵庫があったり、油で調理場の壁がギトギトだったり、店内はまったく手直しされていない。しかし、不潔感はない。その、手で触られないような油の壁に黄色い百合がそれらを洗い流すような風情で一輪活けられていた。いま、松風町でがんばり続けると言うことはこういうことなのだと思う。
  秋霖に濡れ溶けていく天ぷら屋  未曉