{山道楽]楢山・初めての山

 先週あっけなく終わった日暮山の帰り余った時間で取り付き箇所を下見した楢山を目指した。大沼から城岱牧場に登る道路が軍川と接する辺りに車を置き、歩き始めた。足の下は、牧草地である。なだらかな傾斜が林道のガードレールで終わり、そこから伐採後の切り株が墓石のように雪の中に立ち残っている斜面に取り付いた。YaさんがKuさんに切り株を指してたずねると、Kuさんが「ミズナラでねぇか」と答えていた。きっとそれでここは「楢山なのだろう」ということになった。その斜面の直登に近いのぼりはスノーシューということもあって結構堪えたがそれなりに楽しい。上と下を区切る線のような狭い林を抜けるとさらにに広い伐採後が広がっている。なだらかな広い尾根に出た。最も高いところを目指して私たちの踏み後が一筋続く。ふと見ると左の林との際にスキーのシュプールがついている。こんなところに来る物好きもいるんだなーと自分を棚に上げて思う。
 頂上は椴松の林の中に、杭に割れた5cmほどの板切れがふっついている標識だったらしい痕跡が立っているだけだった。展望も利かず、奥は少し下がってまた高くなっているようで、頂上感は全く無い。そこで飯にした。それども楢山という山に登った。私はピークハンターではないが、登山歴には「楢山」は記録される。「旭岳」と記録に締める字数は同じである。そこに始めて登った。