函館山のシマリス

takasare2007-02-17

 先週から復活した奥さんの「外国のゲレンデを気持ちよく滑るためのトレーニン函館山ウォーキング」への「(…前述省略…)おつきあいついでに少しでもメタボリシンド解消ウォーキング」に今日も出かけた。今日は小さな目的を持って登り始めた。昨日の夕刊に函館山ウォーキングの記事があり、その中に「リスにも逢えるかもしれませんよ」と言う記述があったからである。旧山道から薬師山へ向かう分岐に石垣が有り、そこの隙間から顔を出すことがあるというのだ。
 先日の雪の影響も無く、歩きやすい道をあっという間に薬師山への分岐に差し掛かった。「この石垣にリスが顔を出すんだって」と妻に教えながら、石垣をくまなく見たが生き物の気配すらない。考えてみれば我々人間に合わせて待っている野生の動物がいる筈もない。餌か何かで調教されているわけでもないからいなくて当たり前である。諦めが早い私は待つこともせず何度か通る内に合えるだろうとその場を後にした。
 帰りは忘れていた。お母さんと小学生くらいの姉妹とすれちがい、その子どもたちの挨拶の気持ちよさを反芻するように歩いていたら、突然妻が「お父さんリスじゃない?」と声を出した。確かに石垣が作る隙間に何かいる。私の目では焦点が合わなくて見えない。まず、デジカメで写しておこうとシャッターを切り、その次に近づいて
見た。逃げるなよ逃げるなよと近づくと石垣を這い伝って別の穴の中に消えた。やはりリスだ。アー逃げられたかと思ったら、石垣の裏に専用通路でもあるのだろうまた別の隙間に現れた。体の半分近く出している。何枚か写真を撮らせてもらい、もう一歩近づいたらまた姿を消し、もう現れなかった。
 私の眼が一緒に歩いている人より先に何かを捕らえたことが無い、今日だって、記事を読んで出会おうと探し、いないとすぐあきらめ、私の方が先を歩いているのに後ろの妻が見つける。きっと視神経と脳みそのどこかに接触の悪い所があるに違いない。
 いることが分かった。私の目に触れなくてもこの石垣の裏にいると思えば、後は私の得意な妄想力がイメージを膨らませてくれる。それはこのウォーキングの大きなアクセントになるに違いない。