本場榨菜の卵入りチャーハン

　中国のお土産に小さな袋に小分けされた榨菜を買ってきた。いかにもお土産風の仰々しいパッケージで空港の売店に並んでいるようなものを「本場」と言えるかどうかはわからないが、あげる人に雰囲気だけでも味わってもらえたらいいかなと思って買ってきた。
　「しょっぱい」私も塩辛いのは好きだが、これは北海道弁で「しょっぱい」と口に出てしまうほどのしょっぱさである。内の奥さんなどは、一箸食べただけで「しょっぱい。お父さん食べないほうがいいよ」と二度と食べようとしない。私も結局箸が伸びなくなって残りは小皿にラップをかけられ冷蔵庫に収まってしまった。冷蔵庫を開けるたび「遠い中国から函館くんだりまでつれてきてどうするのよ」とでも言われているように目に付き気になっていた。
　そんな時小さな飲み会があって、みんなにこのお土産を一袋ずつ上げたとき、元同僚のO先生が「ザーサイはしょっぱいけど、チャーハンにすると美味しいの」と話してくれた。今日の昼はなににしようかなぁと考えているときにそれを思い出した。レシピ本を開いてみると「ザーサイ卵入りチャーハン」なる物が出ていた。早速小皿の中でけなげにしっかり味も香りも保持していたザーサイを水に放ち塩抜きさせてもらった。
　塩抜きしたザーサイは固く絞ってみじん切り。家の畑の京葱をみじん切り。邪魔になるかな？と思ったけれど、余っていたハムも細かく刻んで入れることにした。フライパンを熱し、わりほぐした卵をいれ、その中に温めた残り飯を入れて卵と飯を絡めるように焼き進める。ここに刻んでおいたものを入れて火を通す。最後に胡椒をふり、香り付けの醤油をさっと回しいれた。彩りにグリンピ−スと書いてあったが、そんなものは我が家には無いので、これも畑の絹さやをさっと塩茹でして色だししたものを刻んで散らした。
　反省　残ったものしか使わなかったのでザーサイが少なかった。胡椒が多すぎてザーサイの香りの邪魔になった。
　残っているザーサイに文句を言われない内にもう一度チャレンジである。そのときははじめからザーサイはカタカナにしよう。