takasare2006-06-30

 七飯の石切り場の中を通っていくと右側の沢に向かって林道が入って行く。石切り場の埃っぽい灰色の景色から一転、木漏れ日のマイナスイオン溢れる緑の世界が始まる。そこには黄色い尾羽をちらつかせて黄鶺鴒が遊んでいた。竜胆はしっかりしているが、道端の草が大きくかぶってボディをこする。300m車を進めた辺りに車を停めて歩き出した。木漏れ日が黄緑色に輝いている。緑のトンネルの向こうに、林が切れて明るい陽だまりにたくさんの蝶が飛んでいる。万華鏡に向かって歩いている感じだ。沢水があふれるように道を濡らしている所では、カラスアゲハチョウが数匹が群れてじゃれているのかおしゃべりしているのか翅を小刻みに動かしながら水を吸っている。アカツメクサで蜜を吸う、スジグロチョウやエゾシロチョウ、サカハチなどがまとわり付くように飛んでいる。山谷さんは、ウスバシロチョウを見つけて追いかけたが、手の届かないところへ行ってしまわれたらしい。花はほとんど無かったが蝶が変わりを勤めてくれている。蕗採りの痕跡もあったが熊がニオを食いちぎった痕跡もあった。橋を三つ越え、林道が完全に草かぶりになったところを終点として昼飯にした。今日の歩きは、山谷さんから電話があり、「曇り予報だったのにいい天気だね」「もったいないね」から始まった歩きだったので昼も簡単。コンビニのツナマヨパンとカレーパンを水で流し込んだ。山谷さんは今年最後の蕗を採っていた。
 帰路、枝道があったのでどこへ続くのか確かめ歩きをした。どうやら隣の沢に出てそのまま石切り場につながる感じだった。車のところに出なければ困るので引き返した。途中ガレ場があり、時期には独活が楽しめそうだった。すぐ近くが石切り場とは思えない深さを感じることのできる3時間の林道だった。