日暮山

takasare2006-03-27

正月早々痛くて眠られない中での山に登られなくなる心配から二ヵ月半、日暮山に登ることになった。山谷さんが、足慣らしと言うか腰ならしに選んでくれた山行である。週二回、二時間程度の畑地域のウォーキングをしても影響は無かったので大丈夫だとは思うが、登りにはちがいない。これで痛むようだったらスークーニャンはあきらめなければならない。と言うより、山歩きをあきらめなければならない。それが心配だ。何かあったら、無理をしないで引き返すことと心に決めた。
 10時20分かんぽの宿のゲート前に着いた。車道に積もった雪の上をツボ足で歩き始めたがところどころで足が埋まってしまう。歩けないこともないがせっかくスノーシュウを持ってきているのではいて登った。山谷さんが「伊藤さんのペースで」と私が先頭になった。
 好天の予報に反して朝結構激しく降っていた雪が晴れ、歩き始めてすぐ暑くなってきた。小さな山なので、車道は山肌に当たる円周部分を巻くように登っていく。30分くらいの歩きだったが、とちゅうヤッケを脱ぐために時間を取っただけで登ることができた。尻の贅肉が急に使われて悲鳴を上げそうになっているくらいで足の付け根辺りの痛みはないし、脛部分のしびれがひどくなったわけでもない。まずは一安心である。
 すっかる晴れ渡った早春の青空に、駒ケ岳剣が峰の鋭鋒が真っ白に輝いて浮かび上がっている。下の大沼は、氷の上に雪を載せて白く輝いている部分、水に侵食されて今溶けかかっている灰色の部分、すでに水面を見せている黒い部分が雲形定規で区切られたように美しい模様を描いている。写真を撮り、山谷さんからもらったお菓子を食べて、景色の他何も無い頂上を後にした。帰りは車道を嫌い林間の尾根を下った。朝少しピリッとしていた雪も、暖気でだらしなくなっている。スノーシュウで踏みつけながら好きなところを歩くのは面白い。車道に出ても、また林間に入り、かんぽの宿の建物の裏にでるまでスノーシュウでの雪の斜面下りを楽しんだ。
 神無月でおいしい蕎麦を食い、ゆうひの館で汗を流し、12月で途切れていた私の山歩きが前と同じ形で再開できた。