季語閑語
短日や焚き口開きし小屋灯り 未曉
尾白鷲尾白の白きもの降らせ 未曉
出来ぬ事また一つ見え冬の月 未曉
短日や赤き灯遠し安ホテル 未曉
「明日から」に「何が?」と冬至南瓜かな 未曉
山眠らず鷲の羽影におののけば 未曉 冬帝と大地の間や鷲の空 未曉
神仏の加護無き一歩氷道 未曉
冬日差し十メートルのリハビリへ 未曉
朝刊の音冬の夜終はらする 未曉
露天湯に湯気無し冬の雨濡らす 未曉
百人の知己に百文冬の雨 未曉
蓋をする他なし些事や事始め 未曉
朝一番の新幹線での南下、昨日からの寒波で東北地方も雪景色である。その雪も盛岡のあたりであらかた消えやがて日陰の雪も見られなくなった。新幹線の移動は旅情に乏しいが今回は雪景色のグラデーションが旅を実感させてくれた。 雪景色切れて定まる一人旅 …
空風や北国街道軒低く 未曉
品書きはざるかけとのみ蕎麦湯来る 未曉
小諸北国街道、30分も歩くと街をはずれる。虚子記念館の裏手に虚子の散歩道があるというので歩いてみた。けっこうな登り道、虚子の周回散歩コースの最上部「笠石の句碑」に着いたころには少し汗ばんだ。右に回り込んで下りになり今まで背後にあった景色が…
鱏の骨歯を煮凝の舌をうつ 未曉
共布のお手玉上下ちゃんちゃんこ 未曉
日記書く天候小春記事小春 未曉
落葉焚く可燃不可燃残五体 未曉
凍土になじめぬ夜や澱のごと 未曉
十二月老い遊びをりゴルフ場 未曉
あやとりの腕踊りけりちゃんちゃんこ 未曉
黒々と底冷えの夜立ち上がる 未曉
冬帽子鏡の端の外模様 未曉
農道に車光時々冬木立つ 未曉
他は些事小春日とのみ書く日記 未曉
雪礫抛りて無音白き闇 未曉
雪催ひ友遠きより戒名で 未曉
職業欄無職勤労感謝の日 未曉